- まるやま歯科様
- 地域:福岡県
オーラルレオズ導入前はどのように口腔機能低下症に取り組んでいましたか。
元々は紙ベースの記入用紙を準備してその紙にチェックをし、その場で資料を作成していました。検査した後の訓練も冊子などをコピーして患者さんと一緒に見ながら取り組んでいました。資料作成の時間などがネックで限られた時間の中でばたばたすることが多かったです。
そういった限られた時間の中で取り組んでおりマンパワーなどの理由もあったので、口腔機能低下症の恐れがある人のみなど条件を絞って検査を行うなど悪戦苦闘していました。
オーラルレオズを導入しようと思った理由はなんでしょうか。
口腔機能低下症に取り組むようになって半年ほどでオーラルレオズと出会いました。
最初は訓練が動画を見せるだけから楽だなと思い、導入を検討しました。
それ以外にも往診をやっており、クラウドシステムだとネット環境さえあれば往診先でも資料を作成できるのでそこも一つ魅力的でしたね。
実際に導入してみて最も大きなメリットはなんでしょうか。
先ほど訓練動画を見せるだけで済むということを述べましたが、訓練動画を患者さんと一緒に見ながらやることが大切であると感じました。
最大のメリットは訓練動画を通じて患者さんとのコミュニケーションを取ることだと考えています。「この訓練ってどうやるの?」という患者さんとのお話を通して、患者さんに行う『訓練のための訓練』を同時に行えます。更に患者さんとコミュニケーションを取ることで患者さんの笑顔も増え、その訓練を行う意義を患者さん自身が理解をしたときに意欲も上がり積極的に訓練に取り組んでくれるようになりました。
口腔機能低下症に取り組んだことで患者さんからはどんな反応が来ましたか?
高齢の患者さんからはいい反応が多くありました。他の歯科医院さんでこんな検査されたことがないからありがたいとのお言葉をいただきました。面倒くさいとおっしゃる方は数名はいましたが、好意的に受け止めてくれる方が多数でした。
患者さん自身はテレビや雑誌等でオーラルフレイルという言葉を知っていますし、こういった口腔機能の検査をやってみたかったけれど検査をやっている歯科医院がなかったとお言葉を受け、患者さん目線でも口腔機能低下症緒検査は必要とされている印象を受けました。検査の途中に難しいと言われることがあります。それは既に口腔機能が低下していることの現れになります。それに患者さん自身が気付くことで一生懸命取り組む理由付けとなるのです。
導入後のランニングコストはどうでしょうか。
コストパフォーマンスはかなりいいと思っております。収入の視点で見るとしたら1ヶ月に3人検査をすれば元は取れますが、収入以外に患者さんの口の健康状態を管理出来たり、長く来院していただけるような関係性を築けたりなど、数値以外でも病院に恩恵があり蓄積されるものもあります。
これから口腔機能低下症に取り組む歯科医院にアドバイスするのであればどのようなことを伝えますか。
超高齢社会である現在の日本では高齢者の方々のオーラルフレイル問題に目をつぶることはできないものだと考えています。口腔機能低下症は一見すると高齢者の訪問診療中心の特殊環境下で行うものだと思われがちですが、本当は外来をやっている一般歯科医こそがやっていくべきものだと感じております。一見すると健常に見え、歯科医院に自ら足を運んでいる高齢者にこそ口腔機能低下症の検査をして予防していくことが大切です。
オーラルレオズを導入したことによって業務や作業の流れはどう変わりましたか。
資料作成にかけていた時間が大幅に減ったことは当然ですが、今まで紙ベースでやりっぱなしだったものが、データとして入力することによって過去の検査結果と現在の検査結果を比較し評価しやすくなりました。
余談ですがオーラルレオズを導入したことをきっかけにiPadを院内で使用することになりました。オーラルレオズだけではなく予約管理などもアプリを使うことでペーパーレス化が進んでいき、カルテ収納スペースの圧迫を防ぐなどの利点も生まれました。
今後オーラルレオズに期待することはなんでしょうか。
高齢者以外の年齢層に向けた拡張性ですね。口腔機能低下症外にも口腔機能発達不全症にも着目しています。先ほども述べましたが、患者さんに動画を見せて任せるだけではなく、動画をきっかけに患者さんと一緒に訓練をやっていくことが大事なので小児のMFT動画などをスタッフと一緒にやりたいと考えています。